前立腺針生検
はじめに
健康診断や人間ドックの血液検査で「PSA値が高い」と指摘されたり、直腸診で前立腺に触診上の異常が見つかったりした場合、最も大切なのは「本当に前立腺がんがあるかどうか」を正確に診断することです。
PSA値が高いからといって、必ずしもがんであるとは限りません(前立腺肥大症や前立腺炎でも上昇します)。そこで、がんの有無を確定させるために行う精密検査が「前立腺針生検(はりせいけん)」です。
前立腺針生検とは?
前立腺針生検とは、超音波(エコー)モニターで前立腺の画像を確認しながら、専用の細い針を用いて前立腺の組織を数箇所から採取する検査です。
採取した組織を顕微鏡で詳しく調べること(病理検査)で、以下のことが分かります。
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がんが存在するかどうか
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がんがある場合、どの程度悪性度(顔つき)が高いか(グリソンスコアという指標で評価します)
これにより、今後治療が必要か、どのような治療法が最適かを正しく判断することができます。
検査の方法:
経直腸的生検
肛門から超音波の機械(プローブ)を挿入し、直腸の壁越しに前立腺に針を刺して組織を採取します。
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特徴: 比較的短時間で行えます。
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注意点: 直腸には常在菌がいるため、検査後の感染症(発熱など)を予防するための抗生剤の投与が重要になります。
検査の流れと痛みへの配慮
「前立腺に針を刺す」と聞くと、強い痛みを想像されるかもしれませんが、当院では患者さんの負担を最小限に抑えるため、十分な麻酔(局所麻酔+沈静)を行います。
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麻酔: 検査前にしっかりと麻酔を行います。
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組織の採取: 超音波で位置を確認しながら、通常12〜18箇所ほどの組織を採取します。検査自体は15〜30分程度で終了します。
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検査後: 院内で一定時間安静にしていただき、血尿や体調に問題がないかを確認します。
検査後の注意点とリスク
安全な検査ですが、血管が豊富な前立腺に針を刺すため、一時的に以下のような症状が出ることがあります。
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血尿・血便: 検査後数日間、尿や便に血が混じることがありますが、徐々に薄くなっていきます。
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血精液症: 精液に血が混じり、茶褐色になることがあります。これは数週間から1ヶ月ほど続くことがありますが、自然に消失するため心配いりません。
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発熱(感染症): まれに細菌が血液中に入り、高熱が出ることがあります。万が一、検査後に38度以上の発熱が見られた場合は、すぐに当院までご連絡ください。
- 排尿困難:前立腺が腫れることで一時的に排尿困難が生ずることがあります。
医師からのメッセージ
PSA値が高いと指摘されると、どなたでも不安になるものです。しかし、前立腺がんは早期に発見できれば、多くの選択肢の中から体に負担の少ない治療(監視療法や低侵襲治療など)を選ぶことが可能です。
前立腺生検は、次のステップへ進むための「正しく敵を知る」ための重要な検査です。当院では、できるだけ痛みや不安を軽減できるよう、万全の配慮をもって検査を行っています。検査について気になることや不安な点があれば、いつでもお気軽にご相談ください。
