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奈良前立腺センター

奈良前立腺センター

前立腺疾患は、大きく炎症性疾患、良性腫瘍・機能性疾患(肥大症など)、悪性腫瘍(がん)の3つに分類されます。

主要な前立腺疾患の分類

分類 代表的な疾患 主な原因・特徴 主な症状
炎症性疾患 急性細菌性前立腺炎 細菌感染(主に腸内細菌)による急激な炎症 高熱、激しい排尿痛、頻尿、尿閉
  慢性前立腺炎 / 慢性骨盤痛症候群 細菌感染、ストレス、血流障害、神経過敏など複合要因 会陰部・下腹部の違和感・痛み、不快感
良性腫瘍・機能性疾患 前立腺肥大症 (BPH) 加齢や男性ホルモンの影響による尿道周囲の組織肥大 尿が出にくい、頻尿、夜間頻尿、残尿感
悪性腫瘍 前立腺がん 男性ホルモンの影響や遺伝、食生活の変化など 初期は無症状。進行すると肥大症と同様の排尿障害、血尿

臨床的なチェックポイント

  • 急性炎症(急性前立腺炎): 発熱を伴い緊急対応(抗菌薬投与や場合により入院)が必要です。発熱時の前立腺触診(触診刺激による菌の全身拡散リスク)は禁忌とされます。

  • PSA(前立腺特異抗原)上昇の鑑別: PSA値が高値を示す場合、前立腺がんだけでなく、前立腺肥大症、前立腺炎、尿道カテーテル留置や直腸診の刺激などでも上昇するため、総合的な鑑別が必要です。

  • 若い世代の不快感: 20~40代で熱はないものの会陰部や下腹部に慢性的な不快感・痛みがある場合は、慢性前立腺炎(非細菌性)が疑われます。

前立腺の疾患は肥大症・がん・一般的な前立腺炎が主流ですが、臨床的・病理学的に区別されるその他の前立腺疾患・病変が存在します。

その他の前立腺疾患・病変一覧

分類 疾患・病変名 特徴・臨床的意義
結石・嚢胞 前立腺結石 前立腺腺管内にカルシウム塩などが沈着。無症状のことが多いが、感染源になり慢性前立腺炎の原因となる。
  前立腺嚢胞 先天性(ミューラー管嚢胞など)や後天的な腺管閉塞による液体貯留。大きくなると排尿障害や射精障害を引き起こす。
特殊な炎症・肉芽腫 肉芽腫性前立腺炎 細菌感染、BCG注入療法(膀胱がん治療)後、異物反応などで生じる組織反応。触診や画像(MRI)で前立腺がんと酷似し、PSAも急上昇するため鑑別が重要。
まれな悪性腫瘍 前立腺肉腫 前立腺の間質組織から発生する悪性腫瘍(横紋筋肉腫、平滑筋肉腫など)。若年層〜小児にも見られ、進行が非常に早い。
  神経内分泌がん / 小細胞がん 前立腺がん全体の数%未満。PSAを分泌しないことが多く、進行が速く抗がん剤治療が主体となる。
前がん病変・鑑別病変 前立腺上皮内腫瘍 (PIN) 高グレードPIN(HGPIN)は腺がんの発生に関連。単独ではPSAを上昇させないが、生検での経過観察指標となる。
  非定型小腺腔増殖 (ASAP) 病理組織診断で確定診断に至らない「がん疑い」の状態。次回生検での検出率が高いため、再生検の適応となる。

臨床上の鑑別における重要点

  • 「がん疑い」としての鑑別: 肉芽腫性前立腺炎や過形成病変の一部は、直腸診(弾性硬〜硬結)やMRI画像(PI-RADS高スコア)、PSA上昇などにおいて、通常の前立腺がんと酷似します。確定診断には針生検(病理組織診断)が不可欠です。

  • PSA非依存性の疾患: 肉腫や小細胞がん、嚢胞などはPSA値が正常範囲内にとどまることが多いため、排尿障害や超音波・CT・MRIなどの画像所見による総合評価が必要となります。

前立腺疾患の精査・診断から治療まで、当院で一貫して行います

前立腺肥大症、前立腺がん、前立腺炎をはじめ、各種前立腺疾患(結石・嚢胞、肉芽腫性前立腺炎など)の鑑別・診断・治療を行っております。排尿トラブルやPSA高値を指摘された方は、お気軽にご相談ください。

当院で行う診療・検査内容

区分 主な内容・検査項目
鑑別・精密診断 血液検査(PSA測定)、超音波(エコー)検査、MRI画像診断、尿流測定・残尿測定などにより、がん・肥大症・炎症の正確な鑑別を行います。
評価・経過観察 PSA高値や病理組織学的な経過観察(ASAP・HGPIN等)を要する病変に対し、適切なフォローアップ体制を整えています。
広範な治療対応 薬物療法(α1遮断薬、5α還元酵素阻害薬など)から、患者様の状態に応じた低侵襲治療・手術療法のご提案、生活指導まで幅広く対応します。

「尿が出にくい」「頻尿がある」「検診でPSA数値を指摘された」など、気になる症状がございましたら我慢せずご受診ください。プライバシーに配慮した環境で専門的な医療をご提供いたします。

 

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