肥満症外来および多汗症外来(予約外来:第2・4土曜日)
肥満外来について
当クリニックでは、肥満や体重増加にお悩みの患者さんを対象とした「肥満症外来(予約外来)」を開設しております。肥満とは、単に体重が重いだけでなく、生活習慣病や関節疾患などのリスクが高まる状態を指します。以下に、肥満外来で行う主な診療内容と治療の流れをご案内いたします。
- 肥満症とは
- 定義
一般的にBMI(体格指数)が25以上の場合に「肥満」と判定されることが多いですが、肥満によって高血圧や糖尿病などの合併症を引き起こしている状態を「肥満症」と呼びます。特にBMIが35以上は、高度肥満症といわれ、命に関わる状態と言われています。 - 原因
食事の過多や運動不足、遺伝的要因、ストレス、睡眠不足などが複合的に関与していることが多いです。
- 肥満外来の目的
- 生活習慣の改善
食事・運動療法などを通じて、適正体重をめざすとともに健康状態の維持・改善を図ります。 - 合併症の予防・改善
高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病、睡眠時無呼吸症候群、さらには心血管疾患のリスクを低減することをめざします。 - 生活の質(QOL)の向上
体重管理を行うことで、運動器疾患(膝関節症など)による身体的負担の軽減や生活の質の向上につなげます。
- 外来で行う主な診療・治療
- 問診・身体測定
現在の食事内容や運動量、生活習慣、既往歴などをうかがい、身長・体重・BMI・ウエスト周囲径(腹囲)などを測定します。 - 血液検査・画像検査
必要に応じて血液検査(血糖値、脂質、肝機能、ホルモン関連など)やエコー・CT検査などを行い、合併症の有無や内臓脂肪の蓄積状況を確認します。 - 生活指導(食事療法・運動療法)
理学療法士と連携して、患者さんに合わせた食事制限や運動プログラムを提案いたします。無理なく継続できる方法を一緒に考えていきます。 - 食事療法 外来担当医などによる食事指導をおこないます。
- 薬物療法
食事や運動による減量で十分な効果が得られない場合には、糖質吸収を抑える薬などを行います。肥満による合併症があれば、治療をおこないます。 - 外科的治療(手術)
重度の肥満症で、他の治療法では十分な改善が見込めない場合には、減量・代謝改善手術を検討することがあります。患者さんの状態に応じて慎重に判断し、紹介します。
- 外来受診から治療までの流れ
- 予約
肥満症外来の予約をお取りいただき、初回受診日にご来院ください。 - 初診・検査( In body )
問診や身体測定、血液検査などを実施し、現在の健康状態と肥満の程度を把握します。 - 治療計画の立案
食事・運動指導、薬物療法などから患者さんに最適な治療法を組み合わせ、長期的なプランを立てます。 - 定期フォローアップ
計画に従って治療を進めながら、体重や健康状態を定期的に評価し、必要に応じて治療内容を調整していきます。
- よくある質問(FAQ)
- Q1. どのくらいの期間で体重を落とせますか?
A. 個人差がありますが、安全かつ効果的に減量を行うためには、数か月から1年程度の長期的な視点が必要です。無理な減量は健康を損なう恐れがあるため、医療スタッフと相談しながら進めることをおすすめいたします。 - Q2. 食事制限がつらそうです…
A. 完全に好きなものを断つのではなく、食べる量やタイミング、栄養バランスを調整していくことが重要です。担当医のサポートを受けながら、無理なく継続できる方法を一緒に考えましょう。 - Q3. 運動が苦手で続けられるか心配です…
A. 最初は軽いウォーキングやストレッチなどから始めることをおすすめしています。小さな目標を積み重ねることで、継続しやすい運動習慣を身につけられます。
まとめ
肥満症は、放置しておくと生活習慣病や関節疾患、がん発症などのリスクが高まり、健康面で大きなデメリットを伴う可能性があります。しかし、適切な食事・運動療法や薬物療法を行うことで、体重のコントロールが十分に期待できます。もし肥満や体重管理でお悩みの方は、当クリニックの肥満外来までぜひご相談ください。