過活動膀胱について
過活動膀胱とは、”尿意切迫感を必須とした症状症候群であり、通常は頻尿と夜間頻尿を伴い, 切迫性尿失禁は必須ではない”
と定義されます。尿意切迫感(間に合わない、我慢ができない、もれそう)があれば過活動膀胱の診断範疇に入ります。もちろん過活動膀胱の中には、その他の疾患(結石・腫瘍など)が隠れていることもあります。
過活動膀胱が疑われる方には、OABSSという質問表がよく使われています。(参照:アステラスHP)
とくに質問票で【急に尿がしたくなりがまんできないことがある】が2点以上の方は疑いありです。
40代くらいから男女ともにその症状を自覚される方が増加していきます。
生活に差し障りが出始めたら、泌尿器科にご相談ください。
過活動膀胱の症状:
- 尿意切迫感
- 昼間頻尿
- 夜間頻尿
- 切迫性尿失禁
過活動膀胱に関連する要因:
- 加齢
- 肥満
- 動脈硬化による血流低下
- 骨盤底筋のゆるみ
- 前立腺肥大症 など
主な治療は、
- 行動療法
- 飲み薬・貼り薬による治療
- ボツリヌス療法
- 電気刺激療法、磁気刺激療法
- 外科的療法
内服での治療では、膀胱の収縮をおさえる薬や、膀胱の筋肉をゆるめる薬を使います。
- 抗コリン薬
- ベータ3遮断薬
- 漢方薬
など。
内服をしていても週1回以上切迫性尿失禁がある方で、パッドなしの生活を希望される方には、医療保険で認められた膀胱ボトックス注射治療があります。外来手術での注射が可能です。”ボツリヌストキシン”という天然のたんぱく質を有効成分とする注射薬で、膀胱の異常な収縮をおさえる治療法です。
ご希望の方は、ご相談ください。