陰嚢水腫根治術 hydrocele testis 精液瘤
陰のう水腫は交通性。非交通性の2種類の型があります。交通性の陰嚢水腫は、腹腔内と交通があり、 腹水が陰嚢の内側の袋(鞘膜腔)に入り込み、水腫を作りま す。非交通性の陰嚢水腫は、陰嚢の内側にある袋(鞘膜腔)に滲出液が貯溜し、水腫を作ります。
睾丸を包む膜(鞘膜)よりの滲出液が、水腫の原因ですから、大きくなっている鞘膜を切除します。具体的 には、陰嚢を水腫の大きさによってわずか3cmほど切開し、そこから精巣を包む水腫を切開して、内溶液を 排出します。水腫壁は切除し反転縫合し、内溶液がたまらないようにします。術後の傷も陰嚢の皺に隠れて目立ちません。
精液瘤
陰のう水腫が、精巣を取り巻く漿膜の問題であるのに対し、精液瘤は精巣上体の先端部に好発する内部に精液を貯留した袋状の腫瘤のことを言います。 精巣上体は精子を運ぶ輸送管ですが、この精巣上体の一部が閉塞し破れることで精液が貯留し発生します。 したがって精巣鞘膜内にリンパ液が貯留する陰嚢水腫とは全く異なる病気です。根本的治療は手術での精液瘤切除です。