高血圧について
血圧は、心臓で送り出された血液が全身を回るために必要な圧力です。mmHgという単位で表されます。血圧135mmHgは、水銀柱を135mm押し上げるのに必要な血圧です。水で考えるとこれに水銀の比重をかけますので(水銀は水の13.6倍)184cm押し上げる力です。身長と同じか高いくらいですね。血圧180mmHgは、245cmと頭を飛び越えています。
高血圧は、動脈硬化(血管というホースが硬くなる状態)を引き起こしますし、動脈硬化は高血圧を引き起こします。血圧計は、上腕を巻くタイプのものの方が信頼性は高いです。血圧計はお手頃な値段になっていますので是非自宅で測定してみましょう。
測定回数は、朝起床後1時間以内と夜就寝前に2〜3回測定してみましょう。記録すると日々の平均値がわかりやすくなります。
家庭血圧では135/85 mmHg以下、診察室血圧では140/90mmHg以下 を正常血圧としていますが、合併症(心筋梗塞など)ある方は別です。
高血圧は、塩分・肥満・運動習慣・アルコール・喫煙・インスリン抵抗性など内分泌ホルモンなどの影響が考慮されます。
血圧が高いほど循環器疾患(心臓病・脳卒中など)の発症率・死亡率が高いことがわかっています。改善には、多くの要素が含まれているため、生活習慣の見直しから改善が必要です。家族の方に血圧の高い方がいる場合、生活習慣の中にその要素が入っている可能性もあります。早期発見と予防に努めてみましょう。
動脈硬化検査:血圧脈波検査
足関節上腕血圧比:ABI(動脈の詰まり)
心臓足首血管指数:CAVI(動脈の硬さ)
血管年齢もわかります。
→動脈硬化の進行を評価します
適応:高血圧・糖尿病・脂質異常症・高尿酸血症・ストレス・喫煙など、閉塞性動脈硬化症(ASO)
CAVI値が大きくなると、脳出血(くも膜下出血)、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞など血管の病気にかかりやすくなります。ABI値が低下すると、足の動脈が詰まってくる可能性もあり、足への血流が減って、足が痛むなどの症状や重症化すると足が感染を起こしたり、腐ってしまうことがあります。