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高血圧症

高血圧症患者は、わが国で約4300万人にのぼります。

原因として、原因がはっきりわからない本態性高血圧と原因が明らかな二次性高血圧(内分泌の影響や腎臓、薬剤、睡眠時無呼吸症候群など)に分かれます。そのうち90%は原因の不明な本態性高血圧とされています。本態性高血圧は遺伝因子、環境因子が関与する疾患です。

正常血圧は、日本高血圧学会の基準で診察室血圧と家庭血圧があります。

(日本高血圧学会から)

分類
診察室血圧

家庭内血圧
収縮期血圧(最高血圧) 拡張期血圧(最低血圧) 収縮期血圧(最高血圧) 拡張期血圧(最低血圧)
正常血圧 <120 かつ <80 <115 かつ <75
正常高値血圧 120~129 かつ/または <80 115~124 かつ/または <75
高値血圧 130~139 かつ/または 80-89

125~134 かつ/または 75~84
Ⅰ度高血圧 140~159 かつ/または 90~99

135~144 かつ/または 85~89
Ⅱ度高血圧 160~179 かつ/または 100~109 145~159 かつ/または 90~99

Ⅲ度高血圧 180以上 かつ/または 110以上

160以上 かつ/または 100以上

(孤立性)収縮期高血圧 140以上 かつ 90未満 135以上 かつ 85未満

 

高血圧状態が続くと、血管が硬くなり(動脈硬化)脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)、心臓病(心肥大・心不全・冠動脈疾患など)、腎臓病(腎硬化症など)が進行します。

最近の研究では、家庭血圧の方が、心血管病変(心筋梗塞や脳卒中など)の発症予測として優れている報告もあります。

家庭血圧は、朝(起床後1時間以内、排尿後、食後)と夜(就寝前)の1日2回測定します。測っ た血圧値はすべて血圧手帳などに記録しておきましょう。

本態性高血圧:本態性高血圧では、減塩・運動・肥満是正などの生活習慣の見直しが基本になります。

(自分でできること)

1  減塩

2  食物

塩 分 は 1 日 6 g 未 満 を 目 指 そ う ( 注 1 )。 徐 々 に う す 味 に 慣 れ る よ う に し ま し ょ う

3 減量

B M [I 体 重 ( k g ) ÷ 身 長 ( m ) ÷ 身 長 ( m ) ] を 計 算 し て 、 そ の 値 が 2 5 以 上 で あ れ ば 、 25未満になるよう減量にチャレンジしましょう

4 運 動

心臓や脳に病気がなければ、ウォーキングなどの有酸素運動を毎日30分以上行 うようにしましょう。瞬間的に強い力を入れる運動(腹筋など)は不向きです 

5 節 酒

純アルコール換算で、男性は1日20~30ml、女性は10~20mlを超えないよう にしましょう

6 禁 煙

タバコはやめましょう。タバコを吸う人のそばにいることでも間接的に煙を吸う ことになるので、家族に喫煙者がいたら協力してもらいましょう。

 

生活習慣を改善しても下がらない高血圧、また 血圧がかなり高い人や心血管病の危険性が高い人、糖尿病、脳卒中、心 臓病や腎臓病がある人は治療を開始します。

 

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